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2022年 03月 17日
皆様へ 大変お待たせしました。 三田村光土里さんと中尾拓哉さん(美術評論家)のトーク映像を公開いたします。 当日は、終始リラックスした雰囲気で、お二人のお話が進みました。 三田村さんの今回の展示作品のほか、この展示に至る経緯もよくわかって、楽しくも大変濃い内容のトーク映像になっています。まさに奇跡のマッチングです! ぜひご覧ください。 どうぞよろしくお願いいたします。 カトウチカ(インディペンデント・キュレーター) #
by higure17-15cas
| 2022-03-17 14:05
| event
2022年 02月 26日
よるの体温
昼と夜の移り変わる時刻のことを逢魔時という。 世界を照らす太陽が少しずつ沈み、時間と共に静寂へと移り変わる。 同じ空気を吸って、吐いているはずなのに、何処か違う空気になったかのように錯覚をする。 昼間に見えていたものが、夜に隠され見えにくくなる。 しかし見えにくくなった代わりに、他の感覚が研ぎ澄まされる。 ほんの少しの明かりに照らされた、夜だから’’見えるもの’’。 私は、この逢魔時に感じる気配をモチーフに制作している。 坂本美果 1999年 山梨県生まれ 2021年 東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻在学 2021年 「二足歩行」 RANZAN STUDIO 2021年 「乱反射」 River Coffee &Gallery #
by higure17-15cas
| 2022-02-26 15:31
| exhibition
2021年 11月 18日
Unknown Image Series no.8 #4 三田村光土里 「人生は、忘れたものでつくられている」 ■会期:2021年12月4日(土)〜 19日(日)13:00-19:00 *会期中、三田村は会場で制作を続け、スペースが日々変化していきます。 ■会場:HIGURE 17-15 cas ■休み:月・火 ■トーク(YouTubeにて配信中):三田村光土里+中尾拓哉(美術評論家) ■お問い合わせ:info●unknownseries-art.com(●を@に変更してください) 主催:Unknown実行委員会 企画:カトウチカ 助成:(公財)小笠原敏晶記念財団 広報協力:YN Associates デザイン:META STUDIO Ltd. 「人生は、忘れたものでつくられている」。 久しぶりに開いたアイデアノートのページに、その走り書きはあった。前後のメモからすると、この2年ほどの間に書いたのだろう。いつ何を思って書きとめたのかは思い出せないが、その一文は、何かの意志を持ったように私を諭して見えた。 思い出は日々その輪郭を失い、記憶は意識から去り続けて、印象だけが心に遺されていく。 1990年代前半、私は古い写真を題材に、こまごまとした生活の痕跡を組み合わせて空間を造形し始めた。私の家族にしか価値のないような、普通の人々の衒(てら)いのない視点が捕らえた写真と対比するように、父と母の立ち姿を意図的に撮り、日常の写真と写真作品の曖昧な価値の境目を空間に提示してみせた。 昨年の始まりはコロナ禍に翻弄される一方、春には母が思いがけなくこの世を去った。秋になって再び制作の現場に戻ったとき、ただ「つくり続けていたい」という気持ちだけが強くなっていた。完成も評価も求めない。足元で自然に草が生えてくるように、その場所に何かを生み出していたかった。 インスタレーションという表現形態は、人に観てもらうことを目的としていて、創作というより、展示に間に合わせるための造作に追われる。しかし、いつの間にか滞在制作に軸足を置き、時間をかけて日々の気づきを空間に積み上げるようになってからは、観せるためにつくるのではなく「つくるために観せる」と言った方がしっくり来る。 つくり上げた空間が目の前から消え去り、記憶から遠ざかっても、つくり続けた「暗黙知」は感覚となって身体に宿っていく。 銀塩が印画紙に定着するように、記憶の輝きの残像が意識にこびりつくように、ここでまた何かをつくり続けてみようと思う。 私は、私の一番近くにいる鑑賞者として、自分が何をつくるのかを目撃していたいのだ。 (2021年10月 三田村光土里) 三田村光土里 | MITAMURA Midori 1964年 愛知県生まれ。1994年 現代写真研究所 基礎科修了。「人が足を踏み入れられるドラマ」をテーマに、日常の記憶や追憶のモチーフを、写真や映像、日用品、言語など様々なメディアと組み合わせ、私小説の挿話のような空間作品を国内外で発表。近年の主な個展に、グラン・カナリア(スペイン)での「If not here, then I’m somewhere else」(Galeria Manuel Ojeda、2018)、「Art & Breakfast」(CAAM – Atlantic Center of Modern Art、2017)がある。展覧会ではイギリスの「フォークストン・トリエンナーレ2017」関連企画「Leaving Language」、国内では、「あいちトリエンナーレ 2016」、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020」など。2005年 文化庁海外派遣芸術家(フィンランド)。 中尾拓哉 | NAKAO Takuya 美術評論家。博士(芸術)。近現代芸術に関する評論を執筆。特に、マルセル・デュシャンが没頭したチェスをテーマに、生活(あるいは非芸術)と制作の結びつきについて探求している。著書に『マルセル・デュシャンとチェス』(平凡社、2017年)。編著書に『スポーツ/アート』(森話社、2020年)。主な論考に「50年あるいは100年後の鑑賞者──日本・マルセル・デュシャン論再考」(『美術手帖』2019年2月号)、「アート・イン・ザ・ゲーム──ゲームアート前史」(『美術手帖』2020年8月号)など。 Unknown Image Series no.8 イメージが持つ力と本質を探り、未知のイメージを創出する この世界においては、日々膨大なイメージが生まれては消えていくが、ときに稀有なイメージが出現する。今回の参加アーティストは、三田村光土里、横山奈美、鈴木のぞみ、山元彩香、庄司朝美の5名。連続する個展の形式をとる。各回のトークイベントとテキストのゲストには、光田由里(多摩美術大学教授)、梅津元(芸術学)、飯田志保子(キュレーター)、中村史子(愛知県美術館学芸員)、中尾拓哉(美術評論家)らを招く。 シリーズの終了後にはバイリンガルの記録集を制作し、本というメディアにおいても新たな表現の展開をはかっていく。 (インディペンデント・キュレーター:カトウチカ) #
by higure17-15cas
| 2021-11-18 20:52
| exhibition
2021年 10月 19日
![]() 会期:2021年10月17日(日)−31日(日) 10:00-19:00 水曜休 会場:HIGURE17-15cas 「今の絵を描き始めたのは、フィンランドの夏の夜、湖のほとりである。岩場の上に座って、朝から夜、そしてまた朝へと、その様子をずっとみていた。太陽・気温・風・水面・光へと刻々と作用していく現象はそこに身を置く私の想像や思想へも及ぼし、まるで現象の一部として表出するかのように絵となった。だが、その絵はもはやその現象から乖離されたひとつの結末でしかなくなっていた。 目に見えるものがさもその全てであるかのように、絵は境界を表す象徴である。しかし、私が何かの現象に触れることで表出した絵はその現象のほんの一部でしかない。表面に描かれた絵はそれほど重要ではない。一方で表面ではない何かの存在を逆説的に示してくれるのも絵である。隔たれた境界を自らの手で描いたり消したりして互いの存在を確かめ合うと同時にその存在は曖昧なものになっていく。場所、時間、人、自然、生、死、自己、他者。私たちは境界を引くことであらゆる存在を明確にしてきたが、だから息苦しく感じるのかもしれない。境界を知覚すること、そして境界を融かすこと。「自分」から「別人」になること。そうすることで滞っているものを次の現象へと繋げようとする。そうやって私は絵を描いている。」(井上拓哉) #
by higure17-15cas
| 2021-10-19 15:28
| exhibition
2021年 10月 01日
水曜休 会場:HIGURE17-15cas 約6万年前、クロマニヨンは洞窟に絵を描きました。 イメージの力が絵となり、彼ら彼女らは「希望」や「夢」を膨らませたのです。 絵には支持体が必要です。 私はベロア地を支持体に選びました。光沢が美しいベロア地の虜になりながら制作していくうちに、しっとり輝く柔らかい岩肌を触っているような感覚になりました。 真っ暗な洞窟の中で絵を描いたクロマニヨン達は、きっと「窓」を夢見ていたのではないかと思うのです。 今の私達にとって窓は欠かせない存在となっています。たとえ太陽がなくなり、人工の太陽を作ったとしても人は窓を作るでしょう。 私は洞窟を部屋に置きかえ、何もない壁にカーテンをかけようと思いました。その先に「窓」を想像したいからです。(内田麗奈) #
by higure17-15cas
| 2021-10-01 17:48
| exhibition
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